官   能   小   説


『おひめさま』 (1)


「おい、見てみろ。あんなところに檻みたいなものがあるぜ」
「中に誰かいるみたいだな」

ここは長く厳しい冬が終わり、ようやく春めいてきた北欧の国。
ノーベル賞の授賞式は、ノーベルの命日にあたる12月10日、スウェーデン
の首都・ストックホルムで行われるが、平和賞だけはスウェーデンではなく、
この国の首都で行われる。

ふたりの男が、昼食をとるため作業を中断して、建築現場からほど近い大衆食
堂へ歩いて向かっていた。

「トーリ。きょうは何を食べるんだ?」
「クーリと同じものでいいさ」
「じゃあ、きょうはホルモンにするか」
「精力つけて仕事しないいけないからな」

首都に近いこの町で、ふたりは10日ほど前から作業を続けており、昼時には、
ふたり揃ってこれから行くつもりの食堂で食事をとっていた。

「きのうはあんなもの、なかったよな?」
「あぁ、何もなかったぜ」

このあたりに、ふだんは人が通ることはなかった。

「なんであんなところに・・・?」

途中にある小さな公園の片隅にあるトイレの裏で、ふたりはきのうとは違う風
景にすぐに気づいた。

「中にいるのは女か?」
「そのようだぜ」

ふたりが、まだ短い芝生の上を歩いて檻に近づいていくと、女が着ている真っ
赤なドレスが春風に吹かれて、ユラユラと揺れているように見えた。

「おい。こいつはお姫様じゃないか?」
「まさか? なぜお姫様がこんなところにいるんだ?」

ふたりの男に理解できるはずもない。

「いや、間違いない。よく見てみろ」

クーリに言われて、トーリは改めて直径3メートルほどの円筒形の檻の中にい
る女を観察した。
女は真っ赤なドレスを着て、檻の中央の芝生に仰向けに転がっていた。

「確かにお姫様だな・・・テレビで何度か見たことあるぜ」
「だろう? マール姫に間違いない」
「しかし、すっげぇ美人だな・・・」

ふたりは檻に手をかけて、斜め上からお姫様を見下ろすように観察した。

「おい。風吹いてるか?」

クーリが聞くと、

「いや、ほとんどないぜ」

人差し指を唾液で湿らせたトーリが、ゴルファーが風向きを確かめるように、
指を上にかざしていた。

「見てみろ。お姫様のドレスが揺れてるぞ」
「ほんとうだ・・・」

ふたりが息を潜めてお姫様を見ていると、確かにドレスが揺れている。
それは一定のリズムを刻んでいるようだ。

ウィィィン・・・。

ふたりの耳に、連続的な機械音が聞こえてきた。
よく見ると、ドレスは左右だけでなく、上下にも揺れている。

「う・・・うぅん・・・」

ふたりはお姫様の口からかすかな吐息が漏れはじめているのに気づいたが、ま
だ状況をはっきりとは認識できていなかった。

「どうしたんだ?」
「さぁ?」

トーリが聞いても、クーリは首をかしげるばかりだった。

「あぁん・・・」

お姫様の両手は仰向けになった背中に回されているようだ。

(なぜ、身体を起こさないのだろう・・・)
(こんなところに寝っ転がって何してるんだ?)

ふたりの男は同じようなことを考えていたが、口には出さずお姫様の様子を観
察していた。

「あふぅん・・・」

お姫様はずっと目を閉じたまま、小さく喘いでいた。

(身体は動けないように固定されているのか?)

お姫様の美しい眉が、少し険しくなっている。

(何か、機械のようなものが置いてあるのか?)

お姫様の喘ぎ声の切れ間に、さきほどの機械音が聞こえてくる。

(まさか!)
(そんなことあるはずがない!)

ふたりの男の脳裏に同じような考えが浮かんだが、それは通常では考えられな
い状況だ。

「あぁん・・・いやぁ・・・」

お姫様の声とともに、ドレスの揺れが大きくなっていくと、それを凝視するふ
たりの男のペニスも大きくなっていく。

「あぁ・・・いやぁ・・・もっと、もっと・・・」

お姫様の声が大きくなり、ドレスがますます大きく揺れ動く。
それから数分経っただろうか、ふたりの男はいつの間にか裸になっていた。

「あぁん・・・気持ちいい・・・気持ちいい・・・」

お姫様が顔を左右に振ると、自慢のロングヘアがかすかに揺れる。

「ああん・・・だめ! イク!!!」

お姫様は大きく叫んで、腰を天に向かって突き上げていた。

ドサッ・・・。

お姫様の腰が芝生に落ちると大きな音がしたかと思うと、

ドピュッ!

それと同時に、お姫様の顔とドレスに向かって左右から白いものが、きれいな
放物線を描いて飛んでいった。

ピュッピュッピュッ・・・。

しばらくの間、白い液体を受けたお姫様の顔は恍惚としており、汚された真っ
赤なドレスが小刻みに震えていた。

「バイブ、気持ちよさそうだったな・・・」
「すいぶん腰を振ってたようだ・・・」
「おかげで俺たちも気持ちよかったぜ・・」
「バイブじゃなくて、このちんぽでよがらせてやりたいぜ」

トーリがまだ堅いままのペニスをさすっていた。

(!)

クーリが試しに檻を持ち上げてみると、それはあっさり宙に浮いた。

「そうれっ!」

トーリも反射的に手伝うと、ふたりの男の力で傾いた鉄製の檻は、スローモー
ションのように反対側に倒れていった。

ドーン!

重い檻は、これから成長しようとする芝生を踏みつけて止まった。

ウィィィン・・・。

あの音が妙に大きく感じられ、失神したようなお姫様の腰だけが揺れていた。


(2)へつづく・・・

この作品は、人妻ネットアイドル・まるたんをイメージしたものです。
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